近況のご報告です
ラトビアの旅 薬博物館
2012年9月27日
 
9月もまもなく終わります。今年の日本は秋になっても暑さが続いていたと伺っています。その上 中国、韓国と島をめぐっての領土問題と今後の政治の行方もハラハラされていることと存じますが、皆さま御元気でいらしゃいますか? 海外で暮らす私達も日本関連のニュースに一喜一憂しております。

旅から戻って随分たちますが、今日はラトビアの首都リガにある薬博物館の充実した展示物をお伝えします。
ダウガヴァ川を隔てたリガの町の中心地にある狭い通りに、その博物館の建物がありました。興味がなければ、見過ごしてしまいそうな入口です。

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でも玄関に入れば、すぐ右手に受付があって、入館料一人1ユーロを払いました。すると、ラトビアの御年配の女性が私と娘の2人のために館内を案内して下さる様子でした。でも、私達がラトビア語を理解できないのを知ると何処かに行かれてしまいました。この博物館には、めったに外国人の旅人はこないのでしょう。見学者は私達2人でしたので、ゆっくり見学ができました。
最初の部屋には、昔使われていた植物の標本が写真のように陳列されています。右手の棚には、日本や中国で使われている漢方薬の材料となる乾燥した植物の根、茎、種などと同じ標本です。やはり西洋のハーブの材料は、漢方薬の材料と同じ植物もあるからだと私は思いました。

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次の部屋は、近代の薬局が、そのまま一部屋に納められていました。

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上の棚に置かれている瓶は、乾燥ハーブをアルコールで抽出したチンキ液の数々です。患者さまの症状によって、これは単品で使ったり、又は5,6種類を混ぜて調合したりします。

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下の棚には、乾燥ハーブが納められている棚です。漢方薬の百味箱と同じですね。
症状によって、この箱から何種類かのハーブを選びます。

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そして天秤で量をはかり、量によって、陶器製の乳鉢か写真の手前にある大きな鉄で出来た粉砕器に入れて細かく砕いてから患者さんに渡すのでしょう。それを患者さんは、葉の柔らかい植物なら熱湯を加えハーブティ(インフゥージョン)に、根、茎、種の固い植物なら水から入れて煮て煎じ液にして飲みます。

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その頃、売られていた植物で出来た軟膏や薬の陳列です。

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近代薬局の隣には、産業革命以後に、植物の有効成分だけを取り出し、その成分を化学合成して出来た西洋薬を扱う病院の調剤室もそのまま再現されていました。

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アロマセラピーの精油(エッセンシャルオイル)を水蒸気蒸留で作る時に使う器具類も展示されていました。

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私達が熱心に時間をかけて見学をしていたので、博物館の人が不思議に思ったのでしょうね。私達がアルコール漬の瓶を眺めていたら、途中から英語の分かる博物館の年配の男性が現れ、「これは何かわかりますか?」と言う質問を受けました。私は「高麗人参と蛇で、日本も昔はマムシなどを強壮の薬に使っていました。」と答え、自分が日本の薬剤師であること、漢方薬局に勤務していた経験があることをお伝えしました。

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その後、中庭も案内されて、小さなハーブの花壇があって、その中でもエキネシアを指して、「何ですか?」と聞かれましたので、やはりラトビアでもこのハーブを重視しているようです。エキネシア(写真の右にある赤い花)は、殺菌力が強く免疫効果があるので、ヨーロッパの風邪薬のシロップに配合されているのを見かけます。

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中世時代は薬屋は無く、ハーブの知識がある年配の女性が、森の近くの小屋に住み、ハーブを育て、収穫をした薬草で病人に治していたのでしょう。そのような小屋も展示されていました。このような人が中世時代は、魔女と言われ「魔女狩り」にあったのかと脳裏に浮かぶと、ちょっとはかない気分になりました。

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でも、中庭に薬草風呂のある小屋を見つけて私の心が和みました。
岩石を積み上げたコンロで火を起こし、小屋一杯に吊るした沢山のハーブ束をいぶし、
日本の昔に使われていたような風呂桶で湯を沸かして、その中で体を癒していた様子が目に浮かびました。

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そのような光景の写真も左の壁一面に張ってあり、ゆりかごも吊るされていましたので
薬草の蒸気で、病気の赤ちゃんも治していたのでしょう。気管支の病気には特に薬草の水蒸気は良いですからね。

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ラトビアの国の名前さえ知らなかった私でしたが、薬草を通じて本当に身近な国となりました。旅からいろいろな事を教えて頂きました。                   感謝
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by m-mitsue | 2012-09-27 07:37
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