近況のご報告です
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2012年7月28日 私達シニア3人組は、ブラッセルを後にフランドル地方(オランダ南部、ベルギー西部、フランス北部一帯)の水の都と呼ばれるブルージュに出発しました。乗車駅はBruxelles Central ブラッセル中央駅からでした。ヨーロッパの駅は改札が無く、直接プラットホームに通じますので、先ずは自分達の乗る列車のホームを確認しなければなりませんが、ブラッセル中央駅を同じ時刻に出発する汽車が3本もあり、ブルージュは途中下車なのでOostende 行きか、 Blankenberge 行きに乗るのか、分かりませんでした。私は駅員さんを探して尋ねたところ、2番ホームと教えて頂きましたが、結局の所4番ホームでした。なぜなら、2番ホームに着く汽車が20分遅れているためでした。ヨーロッパの汽車は、時々時間通りにこないで1時間位以上も遅れることもあるそうです。汽車に乗りこんでも、次の停車駅の知らせもないので、自分達で停車駅を確認しなければなりません。だからヨーロッパの汽車の旅には、どんなハプニングが起きても対応できるように、路線図での確認が必要だと思いました。 ブルージュに着くと、ホテルにチェックインをした後に、早々に町の中心マルクト広場に出かけました。観光客の人でいっぱいでした。広場の西側〈写真上方)は、古い切妻屋根のレストラン、カフェが並んでいました。 広場の東側にはネオゴシック風の市庁舎です。町を一周するツアバスが、この前から出ていますので、早速それに乗って市内観光をバスから眺めました。 途中で、今も残っている風車を見ました。18世紀頃には、沢山の風車が使われていたそうですが、今は観光用で使われていません。昔の魚市場や裁判所跡、などを見て、再びマルクト広場に帰ってきました。 南側にそびえるのは、町のシンボル鐘楼Belfort 〈世界遺産) です。これは教会ではありません。ブルージュBrugge(橋と言う意味)の町は、運河が縦横に流れていて50以上の橋がかかっていて、北海と水路で結ばれていました。12~13世紀は、西ヨーロッパ第一の貿易港で栄えた商人の町でした。この鐘楼は13~15世紀に市民たちの手で作った建物です。それを知って栄えた日本の堺市を彷彿させました。 2階には、中世の宝箱が飾ってあり、厳重な二重扉になっていました。 石のらせん状の階段366段を登って、高さ88mの鐘の塔に、私達も上がりました。 大小47個の鐘が組まれたカリヨン〈組み鐘〉です。 15分ごとに鳴るので、塔の上でも、町を歩いている時でも綺麗な音色を聞くことが出来ました。 鐘楼Belfortの頂上から眺めたマルクト広場と、 鐘楼Belfortの頂上から眺めた壮大なブルージュの町並、左側に高くそびえるのは聖母教会で、右側にそびえるのは救世主大聖堂です。 次に私達はクルーズに乗って、運河から町を眺めました。正面にそびえるのは救世主大聖堂です。 バスとクルーズに乗って、町の様子を把握した私達は、翌日は徒歩で歩きまわりました。 最初は、12世紀に建てられた聖ヨハネ施療院(ホスピタル)で、今はメムリング美術館に利用されていました。そこで中世の医師が使った手術道具を見ましたが、あまりのグロテスクな造りに圧倒されて写真を撮るのを控えました。 聖母教会の前には、マリア像が建っていました。 教会内の祭壇には、ミケランジェロの聖母子像が参拝する人を迎えてくれました。 聖母教会の周りを歩いていたらハーブの花壇に出くわしたので、中世はこの教会でもハーブを育てて、信者さまの病気を手当てしていたのでしょうね。 手前の黄色の花は、カレンデュラーです。胃の不調にはハーブティーにして飲み、皮膚の炎症にはカレンデュラー油を作って皮膚に塗ります。 ブルージュには、現在は5万の人口に対して25以上の教会があります。15世紀頃は、ブルージュへの水路が泥で浅くなったために商船の出入りが出来なくなって、町は寂れてゆきました。きっと、その静寂さを求めて、修道僧や修道尼が多く住むようになったのでしょうか? 一番古い教会が救世主大聖堂です。中に入ると、聖歌の練習をしているグループに合いました。写真上には、18世紀の立派なゴブラ織りのタペストリーが飾ってありました。 ベギン会修道院〈世界遺産)にも散策しました。菩提樹の木々の間から見える白い建物群には、今の修道尼さん達が住んでおられます。 旅の思い出に、マルクト広場から私達は馬車にも乗りました。 騎手は、ベルギーの可愛い女子でした。前の晩に私達はマジパンを試食して、あまりの甘さにびっくりして日本人の口には合いませんでしたので、彼女にマジパンの事を尋ねたところ、大好物だと言う返事が返ってきました。 ブルージュの、町には、マジパンを売る店が沢山ありました。マジパンとは、アーモンドをすりつぶし砂糖を混ぜて半固形状にしたものです。 黄色はオレンジの味、赤色はフランボワーズ、白と茶色の混ざった物はラムレーズンの味です。このように特徴的な味と色をつけて、ケーキの飾りにもします。 ヨーロッパの人に、日本のあんこを好まない人が多いので、やはり子供の頃 慣れ親しんだ味が味覚を決定するのでしょう。やはり文化の差を理解することが大事だと感じた旅でもありました。 日本の皆様には、暑さきびしき折柄、熱中症に気をつけて下さい。 ニュージランドの皆様には、厳寒のきせつです。御風邪を召しませぬように御自愛ください。 松村温江
by m-mitsue
| 2012-07-28 18:01
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